育休を取ったのに、仕事のことが頭から離れないのはおかしいんだろうか?
引き継ぎは終わっているのに、なぜかずっと落ち着かない。
育休に入る前は、

育休に入ればなにも気にならなくなるだろう
と思っていました。
しかし実際には、物理的に離れているのに、頭の中の1割くらいは職場のことが気になる、という状態が続いています。
しかも僕の場合、担当していた案件はきちんと引き継げていて、そこに問題はありません。
それでも落ち着かない。
僕たちは不妊治療を経て、この夏に娘が生まれました。
今は3ヶ月の育休の途中で、ちょうど1ヶ月が経つところです。
今回は、育休中なのに仕事の不安が消えないのはなぜなのか、そして僕が育休中やめたことをまとめてみました。
同じように

せっかくの育休なのに気持ちが休まらない
と感じているパパの参考になれば嬉しいです。
育休1ヶ月、パソコンは開いていないのに頭からは離れない

育休に入ってから、仕事用のパソコンは基本的に閉じたままです。
週に1回だけメールを開いて、ざっと流し読みして閉じる。
それ以外はほとんど触っていません。
それよりもやることが目の前にいくらでもあります。
おむつ替え、寝かしつけ、洗濯、買い物、料理。
寝不足だし、常に時間に追われながら行動を制限されている感じもあり、時間を持て余している感覚はまったくありません。
それなのに、ふとした瞬間に職場のことを考えています。
むしろ手が空いていない時間のほうが多いのに、頭のどこかは常に会社に残ったままでした。

休んでるはずなのに、全然休めてる気がしない、、、
育休中に仕事が気になる理由5つ

自分の中で何が起きているのかを、分析してみました。
① 気になっているのは、案件ではなく「社内のこと」
自分の不安を掘っていくと、担当先の状況は引き継げていて、心配していないことがわかりました。
気になっているのは、戻ったときに社内でどう迎えられるかのほうです。
僕の職場のトップに、非常に機嫌の波が読みにくい上司がいます。
いわゆるハラスメントの類です。
- 長く休んだことをどう思われているか
- 自分がいない間に社内の空気がどう変わっているか
- 復帰後、休んだ分も迅速に成果を求められる
しかしこの手の不安は、今どれだけ考えても答えが出ません。
答え合わせができるのは復帰したあとです。
それまではどう転んでも推測にしかならないので、考えても考えても終わらない。
終わらないから、ずっと頭の片隅に居座り続けています。
② 職場を警戒する回路は、数週間では切れない
前述の通り僕の職場のトップはハラスメント気質の上司です。
すごく機嫌に左右され、客先の案件よりも、社内のご機嫌取りが最重要のような雰囲気があります。
こういう環境で働いていると、常にアンテナを立てて相手の状態を予測することが重要になります。
ただ、そのアンテナは職場を離れてもいきなりオフにはならないようです。
物理的に離れて1ヶ月経っても、まだ考え続けているような感覚があります。
同じように、職場や上司の様子が気になり続ける方もいるのではないでしょうか。
離れているのに気になるのは、気が弱いからではなく、長い時間かけて身についたものが残っているからだと考えられます。
育児に集中しきれない自分を責めないようにしましょう。
③ せっかく離れられているのに、頭だけ置いてきている
育休というのは、社会人にとってかなり珍しい状態です。
会社と物理的に完全に離れられる期間がまとまって手に入る。
それなのに頭の中だけ会社に置いてきている。
この1ヶ月非常にもったいなく感じています。
会議にも出ていないし、電話も鳴らない、誰にも何も言われていないのに、勝手に社内のことを考えて消耗している。
せっかく手が届かない場所に来ているのに、自分から考えに行ってしまいます。
でもどんな過ごし方をしていても、どうせ社内で何か思われているならば、今しかない娘の成長を妻と楽しんだほうがいいに決まっています。
本当はなにも思われておらず、むしろ育児を応援されているかもしれません。
確定していないことは考えずに、精一杯今を楽しみましょう。
④ 情報がないと、想像が勝手に埋めにくる
職場の情報が入ってこない状態は、安心ではなく空白になってしまうようです。
そして人間はその空白を、都合のいい想像で埋めようとはしません。
悪いほうで想像してしまう傾向があるそうです。
完全に連絡を絶ったほうが休める人もいれば、逆に見えないほうが不安が膨らむ人もいる。
ここは人によって分かれるところだと思います。
⑤ 「見れる環境」がしんどい場合もある
僕は週1でメールを見ています。
つまり情報がゼロなわけではありません。
でも見れてしまう状況というのもしんどさがあって、誰に言われたわけでもないけど、

ちゃんと見ていなくてはいけないんじゃないか
という感覚にとらわれます。
情報を遮断すれば空白の不安、見れる環境だと見なくちゃいけないプレッシャー。
どちらを選んでも完全にゼロにはならない、というのが僕の感覚です。
僕がやめたこと3選

理由がわかっても簡単に不安は消えません。
不安の解消を試行錯誤していく中で、3つのやめることに辿り着きました。
① 平日だと思って過ごすのをやめる
仕事用のメールは、週1回だけ開くと決めました。
問題はそれ以外の日です。
平日はどうしてもそわそわしてしまいます。
今ごろ職場は動いているんだろうな、という感覚が勝手に立ち上がってくる。
曜日感覚が残っていると、仕事をしていないこと自体が落ち着かなくなるんだと気づきました。
なので、メールを開く日以外は、全部土曜日だと思って過ごすことにしました。
土曜日に家で子どもを見ていて、後ろめたくなる人はいません。
そして、今日が土曜日ということは、明日は日曜日。
今日は、みんなが楽しみにしていて、明日もお休みの素敵な土曜日です。
明日になったらなったで、その日はまた土曜日なので、次の日は日曜日。
お休み感覚を続けていきます。
無茶苦茶なようですが、僕にはそれがわかりやすく、曜日感覚を消せているような気がしています。
② 中途半端に気にするのをやめる
一番しんどいのは、「考えないようにしているのに、ずっと引っかかっている」という状態です。
僕の場合、不安から逃げようとすると、逆にどんどん不安が湧いてきました。
頭の隅に押し込むほど、ふとした瞬間に戻ってくる。
なので、気になったときは逃げずにしっかり考えてみることにしました。
- 具体的に何が起きると困るのか
- それは実際にどのくらい起こりそうか
- 起きたとして、そのとき自分は何ができるか
ここまで考えると、たいていは「まあ大丈夫か」に着地します。
ぼんやり不安なままだと巨大に見えるものが、輪郭をつけると意外と小さいと感じています。
③ 答えが出ないことは、頭で処理しようとするのをやめる
②でしっかり考えても、答えが出ないものは残ります。
「戻ったときの社内の空気」がまさにそれでした。
考えれば片づくものは考え、考えても出ないものは思考を止める。
問題は、止めようとしても止まらないことです。
「考えないようにしよう」と思うのは結局その件を考えていることになるので、頭の中だけではどうにもなりませんでした。
そんな時の対処法について、実は厚労省が示してくれていました。
厚生労働省のサイトで、心身の緊張をゆるめる方法として腹式呼吸などのリラクセーションが紹介されています。
特別なことをする必要はなくて、僕がやっているのはこのくらいです。
- 息を長く吐く:
吸うより吐くほうを長くすると落ち着きやすい - 足の裏や、抱っこしている娘の重さに意識を向ける:
指先を擦り合わせるなど、今そこにある感覚だけに集中する - 今不安になっているんだなと自分の感情を認識する。
不思議なもので、これをやっていると体のざわざわが先に引いていきます。
不安が消えるのではなく、不安に反応しなくなるという感覚のほうが近いかもしれません。
育休中は、そもそも仕事に関われない仕組みになっている


気になるくらいなら、少し関わったほうがいいんじゃないか
そう思ってしまう人向けに、制度の話を少しだけ。
育休中に仕事に関わるという選択肢は用意されていない
育児休業は、子の養育のために休業期間中の労務提供義務を消滅させる制度です。
休んでいる、というより働く義務がなくなっている状態で、就労することは制度上そもそも想定されていません。
つまり、気にしなくていいという以前に、関わる立場にありません。
さらに、会社が一方的に指示して働かせることもできません。
一時的・臨時的な就労が認められる例外はありますが、厚労省が挙げているのは基幹システムの停止や災害対応といった規模の話で、しかも本人が合意した場合に限られます。
育休を取っている以上、

何かやらなくてはいけないかも
という心配は本来要らないということです。
リーフレット「育児休業中の就労について」(PDF)|厚生労働省
制度を調べてみて、少し気が楽になった
育休中の就労ルールを調べていて、ちょっと救われた気になりました。
わざわざこういうリーフレットが作られているということは、同じことで悩んでいる人がそれだけいるということだからです。
育休中なのに仕事が気になる、少しくらい関わったほうがいいんじゃないか、と考える人が全国にたくさんいて、その線引きを国が示す必要があった。
つまり、気になってしまうのは、個人の性格の問題ではなくて、わりとありふれた状態だったんだとわかりました。
しかも制度の結論は、「基本育児に専念していい」でした。
気にしなくていいのではなく、気にしても働けない。
会社側からすれば、給料も出していないのにどうして就労させられるのかという話になります。

今は育児をしてろって国が決めてくれてるのがありがたい
自分で「休んでいい」と思うのは難しくても、制度が育児をする期間だと決めているから育児をする、なら受け入れやすいのではないでしょうか。
もし今、職場に貢献できていない自分に後ろめたさを感じている人がいたら、その後ろめたさは制度上はまったく不要なものです。
育休中に子どもを見ていることが、制度どおりの正しい過ごし方になっています。
それでも仕事に戻りたくなるときに、僕が思っていること
ここからは完全に僕の持論なので、そういう考え方の人もいるんだな、くらいで読み流してください。
仕事が気になるとき、僕が本当に気にしているのは仕事そのものではありませんでした。
- 上司にどう見られているか
- 担当を離れているあいだに、客先の信頼が離れていないか
- 戻った後、成果がすぐに出せるのか
つまり、信頼や立場を失うのが怖いという話です。
そしてこの不安は、少しでも仕事に関わると一時的に和らぎます。
メールを返す、状況を把握する、それだけで「まだつながっている」と思えます。
やっかいなのは、その行動が責任感の顔をしてやってくることでした。
自分でも「仕事に対して誠実でいようとしている」と思ってしまう。
でも冷静に考えると、それは家族を置いて自分の立場だけを守る行動です。
家族が、奥さんが身を削って頑張っている時に、自分だけ安全地帯に入ろうとしている行動なのです。
それを

家庭のため、生活のため、今後も稼いでいくためにやっているんだ
と言ってしまうのは簡単です。
実際そういう側面もあると思います。
でも本当に心の底から「家族のために」と思って、育休中にパソコンを開いているのか、一度自分に問うてみてください。
自分のことは自分が一番わかっていると思います。
我が家の話ですが、キャリアを止めているのは僕だけではありません。
妻にもキャリアがあって、同じように仕事を離れています。
むしろ産休の分、離れている期間は長いです。
それでも妻は、自分の立場を取り戻すような作業はしていません。
目の前の赤ちゃんを最優先にして生きています。
その隣で僕だけが、自分のポジションを確保する準備をしている。
妻が求めているのは、僕が職場の穴を埋めることでも、信頼を維持することでもなく、ただ今この時期に隣にいることのはずです。
だとすれば、仕事に向き合っている顔をして、家族を置いて自分だけ安全地帯にいようとしているのは、逃げなんじゃないかと思いました。
人生の闘いは、労働や会社の中だけにあるわけではありません。
育休を取ろうと考える人は、もともと家族を大切にしたい人が多いはずです。
本当に家族を大事にしたいのなら、ここで自分だけ安全になろうとしてはいけないのだと思います。
これは他の誰かに言いたいことではなく、自分を戒めるために書いている独り言だと思ってもらえると幸いです。
職場の事情でどうしても働かざるを得ない方もいます。
そこを否定するつもりはまったくありません。
ただ、「気になるから」という理由で仕事に手を伸ばしそうになったときだけは、一度立ち止まるようにしています。
まとめ|育休中に仕事が気になってしまうときに知っておきたいこと
育休中に仕事のことを考えてしまうのは、真面目すぎるからでも、休み方が下手だからでもありません。
厚労省がリーフレットを作るくらい、たくさんの人が当たり前に悩んでいることでした。
連絡を完全に絶てて、気持ちよく休めている人ももちろんいます。
かといって、全員が「スマホを見なければ気にならなくなる」という単純な話でもありません。
1ヶ月かけてわかったのは、不安の中身は、今どうにもならないものと、今できることに分かれるということでした。
今回は、育休中に仕事の不安が消えない理由と、僕がやめたことについてまとめました。
- 職場を警戒する癖は、離れて数週間では切れない。
- 不安は逃げるほど湧いてくる。
- 答えの出ない不安は、頭で止めようとせず、呼吸や体の感覚に意識を移す
- 眠れない・食べられない・気持ちが落ち込む状態が2週間以上続くなら、産業医や自治体の相談窓口へ
今できるのは、社内の空気を考え続けることではなく、考えて答えが出る不安と出ない不安を分けて、出ないほうは頭から手放しておくことだと思います
1ヶ月経った今も、正直完全に切り離せるようになったわけではありません。
ただ、不安に反応しない方法を試行錯誤してからは、以前より不安が軽くなった気がします。
育休は、仕事の不安がゼロになる期間ではなく、赤ちゃんと過ごすための大切な期間です。
完全に消えなくても、頭の片隅が職場に残ったままでも、目の前の子と過ごす時間がちゃんと残るように動くことが重要です。
〈参考リンク〉
リーフレット「育児休業中の就労について」(PDF)|厚生労働省
育休から復職するのが不安!対処法を子育て中の公認心理師が解説します|SmartHR Mag.
育休から復職するときに男性たちが経験したこと。パパ版「マミートラック」も|OTEMOTO


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