60ml温めたのに10mlしか飲まなかった。この残り、捨てるしかないの?
妻が搾ってくれたものを夫が流すのが申し訳ない。
哺乳瓶に残った母乳を、シンクに流す。
正しいことのはずなのに、そこで一度手が止まります。
産後ボロボロの妻が時間と体力を使って搾ったものだと知っているからです。
僕たちは不妊治療を経て第一子を授かり、現在は生後3週間の娘と過ごしています。
娘は生まれてすぐに黄疸と体重減少があり、医師から「片乳5分ずつ+搾母乳を足す」という指示を受けたことをきっかけに、搾乳と付き合うようになりました。
今回は、搾母乳の飲み残し対策についてまとめてみました。
少しでも搾乳をしている方の不安を減らせられれば嬉しいです。
授乳を変えた話はこちらから
搾乳を流す時の「もったいない」と「大丈夫かな」

赤ちゃんがお腹が空いて泣いている時、60mlの搾母乳を温めて飲ませても、10mlしか飲まない時があります。
赤ちゃんが飲み終わった後、まだ温かい母乳が哺乳瓶が残っていて少し寂しい気持ちです。
妻が痛い思いをして搾ったものだと知っているから、そのまま流すことにも抵抗があります。
また、そのとき頭にあるのは「もったいない」もそうですが、

これだけしか飲まないで大丈夫かな
という不安もあります。
哺乳瓶に残った50mlは、捨てるべきものであると同時に、今日この子が飲まなかった量でもあります。
飲み残した搾母乳は、なぜ保存できないのか


もったいないから取っておけないのかな
と考えたことはないでしょうか?
僕もそう思いました。
しかし結論、赤ちゃんが口をつけた搾母乳は、再保存できません。
産婦人科オンラインジャーナルには、「一度解凍したり温めたりした母乳は再冷蔵・再冷凍することができず、飲み残した搾母乳は破棄する必要があるため、一度に使いきれる量ずつ保存するとよい」と書かれています。
教えて!搾母乳の正しい保存方法とは?|産婦人科オンラインジャーナル
飲み残しは何時間まで大丈夫?
赤ちゃんが口をつけた哺乳瓶に残った母乳は、1〜2時間以内に廃棄することが基準とされています。
「1時間くらいなら」と思いたくなりますが、この時間は保存できる時間ではなく、その場で飲みきる猶予だと考えてください。
冷蔵庫に入れて後で使う、という選択肢は最初からありません。
理由は温度ではなく、唾液です
ダメな理由は「一度温めたから」ではありません。
「赤ちゃんが口をつけたことで、唾液中の細菌が哺乳瓶の中に入るから」です。
つまり赤ちゃんが飲んだ瞬間から、その哺乳瓶の中身は「保存できないもの」に変わっているということです。
温度の問題ではないので、すぐ冷やしても解決しません。
乳首だけ新しくすれば飲ませ直せる?
僕は汚れているのは乳首の部分だと思っていたので、

乳首を交換すれば大丈夫だろう
と考えていました。
実際、そうしていた時期もあります。
でもこれは間違いでした。
飲んでいる間、唾液は哺乳瓶の中の母乳側に逆流しています。
汚染されているのは中身のほうなので、乳首を替えるというのは、汚れた一部だけを交換している行為でした。
冷蔵庫に戻してしまう夜もあります
残りを流すのが惜しくて、そのまま冷蔵庫に入れてしまったこともあります。
先に書いたとおり、これは推奨される行為ではありません。
今読んでいて、ハッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でもみんな同じことを考える時があると知るだけでも安心できると思います。
やってしまった時があっても、赤ちゃんが元気なら今は考えなくていい。
やったことは変わらないので次から気をつければ大丈夫です。
搾母乳は分けて用意します|何mlずつがいい?

飲み残しが保存できない以上、対策は最初から余らせないように分けておくしかありません。
「一度に使いきれる量ずつ」が機能しない理由
よく推奨されているのが「一度に使いきれる量ずつ保存しましょう」というもの。
でもその量って何mlなのでしょうか。
解説してくれる人はどこにもいません。
赤ちゃんによっても、日によっても、時間によっても違うからです。
同じ日でも20mlの回と110mlの回があります
我が家の2日間の搾母乳の記録を出します。
どちらも来客があって搾母乳を多めに使った日の記録です。
我が家では基本的に直母乳であげているため、我が家の平均ではないことだけご了承ください。
生後17日の搾母乳
| 時刻 | 飲んだ量 |
| 6:30 | 30ml |
| 11:55 | 110ml |
| 14:20 | 20ml |
| 合計 | 160ml |
11:55に110ml飲んだ子が、2時間半後には20mlです。
生後20日の搾母乳
| 時刻 | 飲んだ量 |
| 12:15 | 60ml |
| 14:50 | 90ml |
| 16:00 | 30ml |
| 19:20 | 30ml |
| 20:30 | 60ml |
| 合計 | 270ml |
14:50に90ml飲んだのに、その1時間後の16:00には30ml。
同じ日の中で3倍の差があります。
つまり「使いきれる量」は、その時にならないと分かりません。
事前に知る方法がない以上、「使う量だけ準備すればいい」というのは使えない理想論です。
いまは40mlずつに分けています
読めないものを読もうとするのをやめました。
最初から40mlずつに分ける。
これなら10mlしか飲まなくても、捨てるのは30mlで済みます。
実際、1回あたりに捨てる量は減りました。
分け方を変えても、量が読めない問題は解決しません
ただ、これで解決したわけではありません。
40mlで足りないときは、もう一度温め直すことになります。
泣いている娘を片手に、寝ている妻を起こさないように、深夜のキッチンでやり直す。
しかも追加で温めた分が、また余ることもあります。
多めに分ければ捨てる量が増え、少なめに分ければ手間が増える。
でも手間が増える可能性があっても、母乳を捨てることを減らせる方が僕は嬉しいかなと思います。
我が家がストックを使うのは、妻を起こしたくない夜です

ここからは、我が家の運用の話になります。
そもそも搾母乳を使う場面は、ほぼひとつしかありません。
妻を起こさずに済ませたいときです。
妻は「なるべく起こして」と言います
妻は搾母乳はなるべく使わず、

直接飲ませたいから起こして
と言います。
理由は妻の体のほうにあります。
- 時間が空くと胸が張る
- 搾乳器で搾るより、直接吸ってもらったほうが早い
- 溜め込むと乳腺炎が心配
授乳は、赤ちゃんに飲ませるためだけの行為ではありません。
妻の胸を空にするための行為でもあります。
なので、基本は言われたとおりに起こします。
妻が無理をしてでも起きようとする
でも妻は産後の体で、夜中に何度も起きて、痛い思いをしながら授乳しています。
妻は自分の我慢を安く見積もる人なので、そこは横で見ている僕が判断するしかありません。
起こさないと決める2つの条件
なるべく妻の負担を減らすためにも、2つの時は妻を起こさずに搾母乳をあげるようにしています。
①前回の授乳からあまり時間が空いていないとき
前回の授乳から時間が空いていなければ、まだ母乳が作られていなくて、胸も張っていないはずなので、この1回を飛ばしても乳腺炎のリスクは低いと考えます。
②妻が寝たばかりのとき
ようやく妻が眠れた時に赤ちゃんがぐずり始めた場合、妻を起こすより寝かせておくほうが体のためだと僕は判断しています。
この2つがどちらかの時だけ、そっとストックを温めて飲ませています。

起こしてくれればよかったのに
次の日確実に言われます。
それでも妻のためにも、良質な母乳のためにも寝かせておきたい。
そしてこういう夜だけ、飲み残しが発生します。
妻はけっこう、あっさりしています
ちなみに、搾母乳を流すことで重たくなっているのは僕だけでした。

捨てるの、そんなに気にしてるの?
いいよいいよ、すぐ出るから
捨ててしまったことを伝えても、次の日笑ってこう言われます。
妻からすると、搾ればまた出るものらしい。
むしろ張るから出したいくらい。
でも妻は、搾母乳を捨てることはなんとも思わなくても、赤ちゃんが飲まなかったという事実には不安です。
飲まないことのほうが怖い
体重は増えているのかな。
黄疸の数値は下がっているのかな。
飲む量が減っているのは、なにかのサインなんじゃないかな。
哺乳瓶に残った量って、その回にどれだけ飲まなかったかの記録でもあります。
流しに流すのも、もったいない、申し訳ないという思いがありますが、残った分は赤ちゃんが飲みきらなかった分でもあります。
妻が搾ってくれたものを捨てる申し訳なさと、今日この子はこれだけしか飲まなかったという不安が、同時に手を止めています。
捨てることを気にしているのは僕だけですが、飲む量の話になると妻の顔つきも変わります。
この子授乳量が足りているのかという不安のほうは、二人で同じだけ抱えています。
だからこそ流すたびに気が重くなるのは、たぶんこれからも変わらないし、それならそれでいいんだと思います。
搾乳器はピジョンの手動
ちなみに搾乳機はピジョンの手動のものを使っています
手動選んだ理由は単純で、そもそも母乳がちゃんと出るかどうか分からなかったからです。
出産前は、完母でいけるのか、ミルクを足すことになるのか、まったく見当がつきませんでした。
いきなり電動を買って使わなかったら無駄になるので、とりあえず手動を1つ、という判断です。
結果的に、いまもそのまま使っていますが、手が辛いので、母乳が出るのがわかっている方は電動を買うのがおすすめです。
まとめ|搾母乳を捨てる前に知っておきたいこと
飲み残しの対策に、きれいな正解はありません。
「小分けにすれば無駄が出ない」という単純な話でもないのは、そもそも赤ちゃんが何ml飲むかを事前に知る方法がないからです。
今回は、搾母乳の飲み残し対策をどうしているかについてまとめました。
- 再保存できない理由は温度ではなく、唾液由来の細菌
- 乳首を替えても、中身の汚染は変わらない
- 1回に飲む量は、同じ日でも20〜110mlまで振れる
- 多めに分ければ捨てる量が、少なめに分ければ手間が増える
- 飲む量が減ったまま体重が増えない、ぐったりしている場合は小児科へ
我が家はいまも、毎回どこかで無駄を出しながらやっています。
それでも娘の体重は増えていて、1回の授乳の完成度より1週間の合計のほうが大事なんだろうな、と最近は思うようになりました。
今日あまり飲まなかったとしても、明日たくさん飲む日があります。
あまり気にしすぎないのが我が家の育児の正解かもと思います。
〈参考リンク〉
教えて!搾母乳の正しい保存方法とは?|産婦人科オンラインジャーナル
母乳を冷凍保存・解凍するときのポイントや注意点のまとめ【助産師が解説】|ぼにゅ育(ピジョン)
母乳の搾乳&保存方法!冷蔵・冷凍保存した母乳の温め方と解凍手順|Mama’s Life(楽天)
【助産師監修】母乳の搾乳&保存方法と解凍方法、気をつけたい注意点4つ|マイナビ子育て
母乳保存の方法!冷凍・冷蔵・常温。保存期間や温め方も|kosodate LIFE



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