アブリスボワクチンって早産になるって聞いたけど大丈夫?
どのくらいの人が打ってるの?
先日32週の健診がありました。
そこで妻が RSウイルスワクチン「アブリスボ」 を打ってきました。
このワクチンについて調べると、「打ったほうがいい」という声と「早産になるって聞いて怖い」という声が両方出てきて、打つかどうか迷いました。
同じように「アブリスボ 打つべき?」「早産になるって本当?」「費用はいくら?」と検索してたどり着いた方も多いと思うので、僕たち夫婦が何を調べて、どう判断して、実際どうだったかをまとめてみました。
あわせて、同じ日にあった32週健診の内容も後半にまとめました。
※この記事は一夫婦の体験談と、公的機関・学会・医療機関が公開している情報をまとめたものです。
接種を迷っている場合は、必ずかかりつけの産婦人科で相談してください。
アブリスボってどんなワクチン?

アブリスボは、妊娠中のお母さんが打つRSウイルスワクチンです。
赤ちゃん本人が打つのではなく、お母さんが打つのがポイント。
お母さんの体でつくられた抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移り、生まれた直後からしばらくの間、赤ちゃんをRSウイルスから守ってくれるという仕組みです。
なぜこれが大事かというと、RSウイルスは大人や年長の子ならただの風邪で済むことが多いのに、生後6か月未満の赤ちゃんがかかると肺炎や細気管支炎になって入院が必要になることもあるとされているからです。
しかも特効薬がなく、予防がとにかく大切なウイルスのようです。
つまりアブリスボは、赤ちゃんが一番無防備で、一番重症化しやすい時期を守るためのワクチンということになります。
一番悩んだのは「早産になる」という話

調べはじめて、すぐ目に止まったのがこれでした。

アブリスボを打つと早産になるの…?
妊娠後期にきて、せっかくここまで順調なのに早産を誘発したら本末転倒です。
なので、この賛否両論の中身をちゃんと調べてみました。
なぜ「早産」が心配されているのか
ざっくりですが、以下のような経緯があります。
RSウイルスの妊婦向けワクチンは、開発段階で別メーカーの似たワクチンの試験で「接種グループのほうが早産が多い」というデータが出て、試験が途中で中止になったという過去があります。
そのため「成分が近いアブリスボでも早産が増えるのでは?」という懸念が生まれました。
実際、2024年に医学雑誌で報告された当時の試験データでは、
- ワクチン接種グループの早産(37週未満)…約6.8%
- 偽薬(プラセボ)グループの早産…約4.9%
- 相対リスクは約1.37(=約4割増し)
という数字が出ています。
これだけ見ると

やっぱり危ないんじゃ、、、
と感じますよね。
僕も最初はそう思いました。
それでも「打つ」と判断した理由
調べていくと、この数字だけで早産が増えると結論づけるのは難しいとされていることがわかってきました。
理由はいくつかあります。
- その試験は途中で中止されているため、「ワクチンが早産を起こした」とは結論できない。偶然や別の要因の可能性がある。
- 早産が多かったのは低〜中所得層に偏っていたり、コロナ禍の特定の時期に集中していたりと、ワクチン単独が原因にしては不自然なパターンだった。
- アブリスボ自身の大規模試験(MATISSE試験)では、接種グループと偽薬グループで早産率に差が出ていない。
- その後のアメリカの大規模データでも、早産リスクの増加は確認されなかった。これを受けて、日本の周産期・新生児医学会も「早産率が統計的に有意に高くなるとは示されていない」という趣旨の声明を出している。
つまり、「最初に懸念のきっかけになったデータはあるけれど、その後のより大きなデータでは早産が増えるとは確認されていない」というのが、今の時点での流れです。
そして、接種する時期の工夫でもリスクに配慮されています。
アメリカでは早産の懸念も踏まえて妊娠32〜36週での接種を推奨していて、日本でも妊娠28〜36週が推奨範囲。
早ければ早いほどいいわけではなく、ある程度週数が進んでから打つ設計になっているようです。
妻はちょうど32週で接種したので、推奨ど真ん中のタイミングでした。
RSウイルスから赤ちゃんを守るメリットと、今のデータで確認されている範囲のリスクを天秤にかけて、僕たちは

打とう
と決めました。
そもそも「早産」ってどれくらいの確率で、何が原因なの?

早産の話が出たついでに、「早産そのもの」についても調べました。
アブリスボに関係なく、妊娠後期の人なら一度は不安になるところだと思います。
早産の確率
- 日本では、早産は全妊娠の約5%。だいたい20人に1人の割合。
- 日本の早産率は約5.7〜5.8%で、欧米(8〜12%)より低い。
- 早産の中でも、比較的週数が進んだ「後期早産(34〜36週台)」が多くを占める。
- 赤ちゃんの生存率は週数が進むほど上がり、26週を超えるとおおむね9割以上。お腹の中に長くいられるほど良いのは間違いないが、後期の早産であれば過度に悲観しなくていい
早産の主な原因
早産は大きく2種類に分けられます。
- 自然早産…陣痛や破水が自然に起きてしまうタイプ
- 人工早産…妊娠高血圧症候群や胎児発育不全など、母子のトラブルで「これ以上続けるのは危険」と判断して医療的に早めるタイプ(早産全体の1/4〜1/3)
原因として多いのは、
- 子宮内感染(これが最も多いとされます)
- 前置胎盤、常位胎盤早期剥離などの胎盤のトラブル
- 子宮頸管無力症などの子宮側の要因
- 多胎妊娠(双子など)
- 極端な痩せ・無理なダイエット
- 喫煙
など。
定期的な妊婦健診をきちんと受けることが、早期発見の一番の対策とされています。
調べてみて、

健診を欠かさず受けること自体が予防になっているんだな
と納得できました。
実際に打ってみてどうだった?痛みは?

結論から言うと、筋肉注射だけど、全然痛くなかったそうです。
アブリスボの主な副反応は、
- 接種した部分の痛み(いわゆる局所反応)
- 筋肉痛
- まれに赤み・腫れ
くらいで、発熱などの症状はほとんど出ないことが多いとされています。
実際、妻も打った後に熱が出たりすることはなく、

あれ、もう終わったの?
という感じだったみたいです。
ほかのワクチンと比べてもマイルドな部類とのこと。
費用は?2026年4月から「原則無料」に
地味にすごく大事なところですが、2024年に発売された当初、アブリスボは任意接種で、自己負担はだいたい3万〜4万円かかっていました。
決して安くないので、これがネックで迷う人も多かったはずです。
ところが、2026年(令和8年)4月から定期接種(公費接種)になり、原則無料で打てるようになりました。
ポイントを整理すると、
- 対象:妊娠28週0日〜36週6日の妊婦さんは、公費負担で原則無料
- それ以外の週数で希望する場合は自費
- 産婦人科だけでなく、内科のクリニックなどでも接種できる
※公費の運用は自治体によって細部が異なることがあります。
お住まいの市区町村やかかりつけ医に確認してください。
3〜4万円が無料になったのは本当に大きいです。
「費用がネックで迷っていた」という人は、今の自分の週数が無料の対象に入っているかをまず確認するのがおすすめです。
どのくらいの人が打っているの?

どのくらいの人が打っているんだろう?
という不安もあると思います。
正直に言うと、日本ではまだ全国的な接種率の数字は出ていません。
任意接種で始まったのが2024年5月末、そして無料の定期接種になったのが2026年4月と、まだ新しすぎて集計が追いついていないからです。
なので「日本ではみんな打ってます!」と言い切れる段階ではありません。
ただ、RSVワクチンが先行して普及しているアメリカのデータを見ると、状況がイメージしやすくなると思います。
- アメリカでは、2026年1月末時点で、妊娠32週以上の妊婦さんの約41.6%がRSVワクチンを接種しています。
- しかも接種率は年々上がっていて、前のシーズン(2025年1月時点)の約38.5%から増加傾向。
- 赤ちゃん全体で見ると、約65%が「母体のワクチン」か「赤ちゃんへの抗体製剤」のどちらかでRSV対策をしている状態です。
つまり、先行するアメリカでは「妊婦のだいたい4割が打っていて、年々増えている」「赤ちゃんの3人に2人は何らかの形で守られている」というところまで来ています。
決して「ごく一部の人だけが打つ特殊なワクチン」ではない、とわかって頂ければと思います。
そして日本でも、2026年4月に無料の定期接種になったということは、国が「社会全体で赤ちゃんを守るために標準的に打つべきワクチン」と認めたということです。
これから日本でも接種する人はどんどん増えていくはずなので、「自分だけが打つの?」という心配はしなくて大丈夫だと思います。
32週健診の内容

ここからは同じ日の健診の記録です。同じく32週前後の方の参考になればと思います。
赤ちゃんの体重は1.8kg、成長曲線ど真ん中
推定体重は約1.8kg。
成長曲線のちょうど真ん中を進んでいて、

順調そのもの
と言ってもらえました。
大きすぎず小さすぎず、というのが一番安心しますね。
ママのためにもいい感じの産みやすいサイズで出てきてくれ〜
奇形・異常は今のところまったくなし
32週の健診では、エコーで体のいろいろな部分をかなり細かく見てもらえました。
- 口蓋裂・唇裂(口や唇の割れ)…なし
- 腎臓の腫れ…なし
- 膀胱…正常
その他も含めて、今のところ奇形はまったく見当たらず、

健康ですよ
と褒めてもらえました。
頭はしっかり下向き、このまま分娩の見込み
32週の時点で、赤ちゃんはしっかり頭を下に向けている(頭位)状態でした。
逆子だと帝王切開になるケースもあるので心配していましたが、この時期にきちんと頭位になっていれば、よっぽどのことがない限り、このまま経腟分娩の方向とのこと。
ひとつ大きな安心材料が増えました。
後は体重管理を継続するだけです。
太りすぎると帝王切開になると言われているので、このままうまく妻と体重管理をしていきます!
まとめ
アブリスボって打つべき?早産になるって本当?費用は?
ここまで読んでくださった方は、そんな不安を一つずつ抱えて検索してきたんだと思います。
僕たち夫婦も、同じところで迷いました。
- アブリスボは、生まれたての赤ちゃんをRSウイルスから守る母子免疫ワクチン
- 「早産になる」という懸念のもとになったデータはあるが、その後の大きなデータでは早産リスクの増加は確認されていない
- 早産は日本では約20人に1人。原因の多くは感染や胎盤・子宮のトラブルで、健診をきちんと受けることが一番の対策
- 接種は筋肉注射だが痛みはほとんどなく、副反応もマイルド
- 2026年4月から定期接種化で、妊娠28〜36週なら原則無料に
- 32週健診では、体重1.8kgで成長曲線ど真ん中・奇形なし・頭位確定と、安心できる結果
早産のリスクは大きなデータでは確認されておらず、費用も無料になり、海外では多くの妊婦さんが当たり前に打つようになってきました。
それでも「絶対に正解」と言い切れないのがワクチンの難しいところで、不安になるのは当然です。
最後はかかりつけの先生とよく相談して、ご夫婦が納得できる答えを選べば、それがきっと一番いい選択になります。
〈参考リンク〉
日本産科婦人科学会「RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ筋注用)の接種の安全性について
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)RSVワクチン接種に関する勧告
厚生労働省 e-ヘルスネット/周産期に関する各種統計(早産率・原因)
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