- 周囲の妊娠報告を素直に喜べず苦しい方
- 喜べない自分を責めてしまう方
- SNSやLINEでの妊娠報告に心が揺れてしまう方
不妊治療を続けていると、周りからの「妊娠報告」が大きな心の負担になることがありますよね。
実際僕も友人の2人目の妊娠報告を受けたとき、目を見て「おめでとう」と言えませんでした。
本当はうれしいことで、おめでたいことで、
お祝いしたい自分がいるのに、
「うちには赤ちゃん来ないのに何で?」と
思ってしまう自分もいました。
性格の悪さに、
後から自己嫌悪に陥りました。
男の僕でもそう感じることがあります。
身体に負担の大きい女性はより強く、
感じてしまうことだと思います。
本当は喜びたいのに、素直に「おめでとう」と言えない自分に自己嫌悪を感じ、涙が出てしまうこともあるかもしれません。
でも、それは決して「心が狭いから」でも「性格が悪いから」でもなく、
妊娠報告に心が揺れるのは、治療の頑張りやストレスが積み重なっている証拠です。
自然な反応だと受け止めて大丈夫です。
この記事では妊娠報告が辛いメカニズムと
セルフケアについてまとめました。
妊娠報告がつらい理由
- 「自分にできないこと」を突きつけられたように感じる
- 何度も挑戦しているのに結果が出ない苦しみがよみがえる
- 周囲は先に進んでいると感じ、取り残される不安が強まる
妊娠報告が辛いメカニズムは?

- 比較による自己否定
- 他の人=「後から始めたのに、、、」同時期に始めたのに、、」
- 自分にはまだ結果が出ていない → 「自分だけ遅れている」と感じてしまう
- 努力と成果のアンバランス
- 不妊治療は通院・注射・薬・検査など大きな努力が必要
- それでも「自然に妊娠した人」がいると、自分の努力が報われていないように感じる
- コントロールできない現実
- 妊娠は「努力=結果」ではない
- それが頭で分かっていても、感情が追いつかない
不妊治療以外もそうだと思うのですが、
周囲の人がみんなできていて自分だけできないと感じると「すごく焦る」「劣等感を感じる」ということがあります。
「自分だけができない」
「自分に能力がない」と感じる状況は
とても劣等感を感じやすいです。
例えば仕事で例えると次のような状態です。
仕事で例えると、、、
- 資格の勉強をして毎日残業してでも努力している
- 同僚は、そこまで頑張っていないのに昇進や成果を先に出してしまう
- 自分は努力を積み重ねているのに、なぜ報われないんだろう…と感じる
この「努力と結果の不均衡」
「自分だけ取り残されている感覚」が、
友人の妊娠報告を聞いたときの気持ちに重なります。
しかし仕事と不妊治療で決定的に違うところは「評価する人物」です。
仕事はどんなにいい仕事をしたと思っても、
評価するのは他人です。
その点で自分の努力だけでは結果をコントロールすることはできません。
しかし不妊治療では、「自分の努力だけで結果をコントロールすることができない」ことは同じでも「自分に能力がない」と評価してしまうのは自分です。
妊娠のタイミングについては、
本当は誰からも評価されていません。
自分の夫や、家族を思い返してみて下さい。
なかなか赤ちゃんが授かれないことを責める人たちでしょうか?
頑張っているあなたを労わってくれていないでしょうか?
よく考えてみると、一番自分に厳しいのは自分だったりしませんか?
悪かった結果だけに囚われることなく
頑張っている自分をほめてあげてください。
でももし、思い返してみて、
「自分は他人に責められている」という方は
本当に辛い立場だと思います。
少なくとも自分だけは、頑張っている自分をほめてあげてください。
自分をほめられるようになるために


それでも妊娠報告は辛い
綺麗ごとで赤ちゃんできたら苦労しないし、自分のことを褒めても赤ちゃんが来るわけじゃない
そう思う気持ち、とても分かります。
生理がきてしまったり流産してしまうと
落ち込みますよね。
妻も本当によく落ち込んでいます。
落ち込んでいる時にただの正論なんて言われたくないと思います。
しかし誠に勝手ながら僕は妻には笑顔でいてほしい。
笑顔でいられるよう一緒に努力したい。
特に不妊治療においてストレスは大敵です。
ストレスが少ない方が身体によい影響があるとも考えられています。
<参考リンク>
ストレスは妊活にどう影響する?原因と解消法を紹介! – 三軒茶屋ウィメンズクリニック
人と比べないためにまずは妊娠報告の時でも心を守れる方法をまとめました。
特にSNSで投稿見たとき、LINEで報告を受けたときに使いやすい手法だと思います。
心を守るための手法
気持ちを認める
「喜べなくてもいい」
「つらいと感じてもいい」
無理にポジティブになろうとせず、まずは自分の気持ちをそのまま認めてあげましょう。
ネガティブな気持ちに蓋をすることは、自己嫌悪を促進することにつながります。
自分をほめるためにはまずは自分を認めてあげることが大切です。
距離をとる
妊娠・出産の投稿が多いSNSや人との交流を少しお休みするのも有効です。
「今は心を守るために距離をとっていい」と自分に許可を出しましょう。
友人ならまだしも、付き合いの薄い知り合いの妊娠報告で傷つきたくないですよね。
心を保てないと感じるときはインスタグラムやXなど他人の状況が自動的に出てきてしまうSNSは見ない方がよさそうです。
信頼できる人に話す
パートナーや同じ経験を持つ仲間に正直な気持ちを打ち明けると、「自分だけじゃない」と安心できます。
妻もよく僕に辛い想いを話してくれます。
僕も受け止めているつもりですが、
僕と妻では負担が違うため、わかってあげきれない部分もあるかもしれません。
もし夫との温度差を感じたならば
SNSで発信してみることもよいと思います。
Xやインスタグラムで不妊治療専用アカウントを作って気持ちを吐露してみるのはいかがでしょうか。
吐き出すだけで軽くなる気持ちもあるかもしれません。
また同じような経験をしている方々と分かち合える可能性もあります。
落ち着くためにできる工夫

心を守るための考え方をご紹介しました。
ここからは身体的な落ち着き方をご紹介します。
呼吸法で落ち着く
動悸がしてしまう時は、腹式呼吸で自律神経を整えるのがおすすめです。
腹式呼吸(基本の呼吸法)
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませる
- 口から細く長く吐いて、お腹をへこませる
- 1分でも気持ちが落ち着く
4-7-8呼吸法
- 鼻から4秒かけて吸う
- 息を止めて7秒キープ
- 口から8秒かけて吐く
マインドフル呼吸
- 息を吸うとき「吸っている」と意識する
- 吐くとき「吐いている」と意識する
- 雑念が浮かんでも呼吸に注意を戻す
👉 短時間でも心が落ち着き、イライラや焦りを和らげる
ツボ押しで心をゆるめる
呼吸法と一緒にツボ押しを取り入れるのもおすすめです。
ツボをまとめた記事はこちらから
まとめ
妊娠報告を素直に喜べないとき、自分を「心が狭い」と責める必要はありません。
それは、あなたが不妊治療に本気で向き合い、心も体も全力で頑張っている証拠だからです。
人と比べてしまう気持ちや、結果が出ない苦しみはとても自然なこと。
でも、その気持ちに押しつぶされないようにするには、
- まずは「つらい」と感じる自分を認めること
- ときには距離をとって心を守ること
- 信頼できる人や仲間に気持ちを話すこと
そんな小さな工夫で、心は少しずつ軽くなっていきます。
呼吸を整えたり、ツボを押してみたり、短い時間でできるセルフケアも大きな助けになります。
「落ち込んでしまったときに自分を戻すスイッチ」を、ぜひひとつ持ってみてください。
不妊治療の道のりは長く孤独に感じやすいですが、あなたは一人ではありません。
大切なのは「今の自分を責めずに、優しく見守ること」。
その積み重ねが、また笑顔で前を向く力になります。
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