みなさん「子授けの湯」「子宝の湯」というものを聞いたことがありますでしょうか。
不妊治療を続けていると、どうしても毎日が結果ありきになってしまいますよね。
たまには考えすぎないように、なにかリフレッシュが欲しいもの。

リフレッシュはしたいけど、治療に悪影響がありそうなことはしたくない、、、
すこしでも不妊治療の妨げになりそうなことはしたくないですよね。
城崎温泉で過ごした湯めぐりはまさに不妊治療中のリフレッシュの理想で、不妊治療に必要な温活×ストレスフリーの素敵な体験となりました。
また当日知った「子授安産・子授けの湯」と呼ばれる外湯の存在。
今回は、全国の授かり湯の話とあわせて、城崎温泉で過ごした時間を振り返ってみます。
全国にある「授かり湯」と呼ばれる温泉

全国には、子宝や安産と結びつけて語られてきた温泉がいくつもあります。
医学的な効果をうたうものではありませんが、人の願いや祈りとともに、長く大切にされてきた場所です。
たとえば、
伊豆・吉奈温泉「子宝の湯」(静岡)
- 徳川家康の側室・お万の方がここで湯治し、二人の子を授かったという伝承から「霊泉 子宝の湯」として全国的に知られるようになりました。
有馬温泉(兵庫県)
- 日本三名泉の一つで、鉄分豊富な金の湯と透明な銀の湯が婦人疾患や冷えに良いとされ、子宝温泉として人気があります。
日本まん真ん中温泉 子宝の湯(岐阜)
そして城崎温泉の中にも、「子授安産・子授けの湯」と呼ばれる外湯がありました。
城崎温泉の湯めぐりのシステム

■ 外湯(そとゆ)7カ所で湯めぐりする文化
城崎温泉の「湯めぐり」とは、浴衣で温泉街を歩きながら複数の外湯を巡る体験のことです。
初めて体験しましたが、湯上りに少し散歩しながら、食べ物や街並みを楽しめるのがとても良かったです。
■外湯の数と歩く距離
城崎温泉には全部で7つの外湯があります:
・一の湯、柳湯、地蔵湯、御所の湯、まんだら湯、鴻の湯、さとの湯の7カ所。
この7つは温泉街の中心~駅周辺に点在しており、駅から遠い湯までは徒歩15〜25分程度で歩けます。
全部を巡るには歩きやすい靴で散策しながら楽しむのがおすすめです。
■7つのお湯の特徴
以下は外湯にはそれぞれ特徴があり、同じ源泉でも違う雰囲気を楽しめるところがポイント。
- さとの湯(Satono-yu)
駅からすぐの大きな外湯。複数の浴槽とサウナがあり、一部男女入れ替え制で楽しめます。 - 地蔵湯(Jizou-yu)
六角形窓が特徴的な外観。昔ながらの雰囲気で地元でも人気のある共同浴場です。 - 一の湯(Ichino-yu)
洞窟風の露天風呂が特徴的。歴史ある建物で人気の外湯です。 - 柳湯(Yanagi-yu)
最も小さくてお湯が熱めとの外湯。これが「子授けの湯」と呼ばれています。 - 御所の湯(Goshono-yu)
京都・御所を思わせる荘厳な建物デザインと、開放的な露天が魅力です。 - まんだら湯(Mandara-yu)
山側に位置し、静かで風情ある温泉体験が楽しめます。 - 鴻の湯(Kono-yu)
温泉発祥の地とされる歴史ある外湯で、森を望む露天風呂が人気です。
■料金体系 個別と1日パス
- 個別入浴券:1ヶ所につき大人約¥600〜¥800程度(子どもは半額)
※外湯ごとに料金が異なる場合あり。
- 1日入浴パス(ゆめぱ):大人¥1,500/子ども¥750で7つの全ての外湯に1日中何度でも入れます。
- 宿泊者特典:多くの旅館では、宿泊者への特典として無料パスが付くので、宿泊するだけで外湯めぐりが楽しめます。
※2025年12月現在
城崎温泉の湯めぐり体験
今回の旅は、実はもともと授かり湯を目当てに計画したものではありませんでした。
城崎温泉の魅力は、浴衣で温泉街を歩きながら外湯を巡る湯めぐり文化そのものです。
外湯を出て、少し歩いて、また次のお湯に向かう。
それが城崎温泉の醍醐味です。
レトロで古き良き日本の街並みながら、おしゃれなお店や写真に映える最新の食べ歩きメニューも充実。
思っていたよりもずっとおしゃれで新しく、楽しい温泉街でした。
「フワフワぷるぷるん濃厚たまごパン」が食べられる「本巣ヱ」さんや

城崎温泉プリンの「生萬」さんなどSNSで映えそうなものも多く、

味もとても美味しかったです。
また川の流れや街の静けさ、食べ歩きの楽しさなどを感じられてとても雰囲気が良い。

その中に、授かり湯とも呼ばれる「柳湯」があることを、現地で知りました。
柳湯に入って

城崎温泉の観光客は、アジア系の方よりも欧米系の方が多く、皆さん温泉文化をしっかり楽しまれていました。
「温泉文化って外国の方にも楽しめるのかな?」という僕の勝手な心配をよそに、タオルを湯舟に浸けないよう頭に乗せて入るなど、マナーもとても良い印象です。
湯舟に肩まで浸かり、「はあー」と思わず吐息が漏れるあの気持ち良い瞬間は、どうやら世界共通のようで、湯舟全体が不思議な一体感に包まれていました。
日本人として、なんだかとてもうれしい気持ちになります。
ただ、今回フォーカスしている柳湯は、どうやら他の外湯とは少し様子が違うようでした。
柳湯は、特別派手さのあるお風呂ではありません。
しかし中を見てみるとゆっくり肩まで浸かっている人がいない。
脱衣所で扇風機に当たっている人が、やけに多い気がする。
そして、
「みんな身体、真っ赤すぎない……?」
そう。柳湯の特徴は、他の湯よりも熱いことです。
他の外湯ももちろん十分熱く、長くは浸かっていられません。
しかし、それをさらに超えてくるのが柳湯。
浴槽は深く、面積は小さめ。
そのため湯が冷めにくく、体感温度もかなり高く感じます。
番頭さんによると、温度は43℃とのこと。
特に湯の表面が熱いため、最初に入る瞬間がいちばん熱い。
むしろ思い切って肩まで浸かってしまった方が、意外と熱さを感じにくかったです。
次々と外国人観光客の方が入れ替わっていったり、足湯しかしていない中で、僕は思い切って肩まで浸かることで、逆にゆったりと気持ちよく過ごすことができました。
「ちょっとは日本人の意地を見せられたかな」
なんて思ったりもしました。
……何の意地だよ、という話ですが(笑)
◆ 授かり湯としての由来
柳湯の近くには、子授け・安産・子どもの守護神とされる鬼子母神を祀る場所があります。
この周辺一帯が古くから子授け信仰の場として結び付けられてきたことが、「子授けの柳湯」と呼ばれるようになった由来とされています。
城崎で食べたご飯のこと|大黒屋のカニランチ
温泉と同じくらい、旅の印象を左右するのが「食事」だと思います。
城崎温泉でのランチは、
「大黒屋」さんでカニ料理をいただきました。
城崎温泉はズワイガニが有名で、11月中旬以降がシーズンとなります。
しかしこちらのお店では年中美味しいカニを提供しています。
あえて季節に縛られない「ベニズワイガニ」を使用することで年中の提供を可能にしているのだそう。
「ベニズワイガニ」はズワイガニの親せきで、ズワイガニに負けず劣らず味が濃厚で甘くてとっても美味しい!

特にこのオリジナルカニ餡掛け丼がめちゃくちゃうまい!!

お寿司も肉厚で大きくてすごくおいしかったです!
食事にも気を遣いがちな不妊治療中に、気兼ねなく贅沢に食べられてとても幸せでした。
宿泊した但馬屋|貸し切り風呂風呂と食事が印象的だった宿
今回宿泊したのは、但馬屋さんです。
夕方から湯めぐりをしましたが、このお宿には個室風呂が別途ついていました。
好きなタイミングで、人目を気にせずゆっくり入れるのがありがたかったです。

3つの貸し切り風呂があり、僕たちは「竹葉の湯」に入りました。
和のテイストでとても落ち着く雰囲気でした。
洗い場が柔らかな畳と言うのも温かみがありとてもいい体験でした。
また印象に残ったのは、宿でいただいたご飯です。

しゃぶしゃぶ懐石でしたがお肉が思ったよりたっぷりでとっても嬉しい!
お肉だけじゃなく、お造りや手の込んだ前菜の品々もとても美味しかったです。
宿の空気も静かで、ゆっくり過ごすことができました。
余談:近くのコウノトリの里

城崎温泉の近くには、コウノトリの保護や展示を行っている施設もありました。
それが「兵庫県立コウノトリの郷公園」です。

コウノトリは、子どもを運んでくる鳥として知られることもあり、なんだか縁起が良さそうだと思って立ち寄りました。
でも実はヨーロッパで言われる子供を運んでくる鳥は「シュバシコウ」という鳥で、「コウノトリ」とは別物。
伝承が日本に入ってくるときにコウノトリに置き換わったようです。
でも細かいことはいいんです。
子授け湯に入って、コウノトリを見にいったという縁起が大事!!
派手な観光地ではありませんでしたが、内容はとても充実していました。
コウノトリを間近で見ることができたり、隣接する「コウノトリ文化館」ではコウノトリの繁殖について、繁殖や生態、はく製などが見れたりとても面白かった!
正直期待していなかったけど、大変面白く、なんだか赤ちゃんが来てくれそうな感じがしたのでぜひ行ってみてほしいです!

まとめ リフレッシュに城崎温泉を
不妊治療をしていると、夫婦で同じ方向を向いているはずなのに、どこか会話が「治療中心」になってしまうことがあります。
検査の結果、次の予定、体調のこと。
大事な話ではあるけれど、夫婦間の温度差や心労などで、気づけば何となくギクシャクしていることも少なくありません。
城崎温泉で過ごした時間は、そんな日常から少し距離を置いて、ただ一緒にいられる時間でした。
縁起のいい体験をしたからといって、すぐに結果が出るわけではありません。
でも妻と一緒に笑って、一緒にゆっくり過ごせた記憶は確かに残ります。
不妊治療中は、どうしても「うまくいかなかったらどうしよう」と、それぞれが不安を抱えがちです。
だからこそ、同じ時間を穏やかに過ごせたこと自体が、夫婦にとっての大きな意味だったのだと思います。
城崎温泉は、身体を温めるだけでなく、夫婦の距離も、近づけてくれる場所でした。
もし今、少し息切れしているなら、結果を求める旅ではなく、「一緒に過ごすこと」を目的にした旅を、選んでみてもいいのかもしれません。
<参考リンク>
周辺観光 | 城崎温泉 旅館 かにかまくらの宿 やなぎ荘!日本唯一の絶品かに料理
玉作湯神社 – 見どころ、アクセス & 周辺情報 | GOOD LUCK TRIP
2ページ目(2ページ中) | 人気の子宝温泉ランキング大発表!からだを芯からあたためて妊活力アップ | 不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし(赤ちゃんが欲しい)


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