- 不妊治療中で体の冷えや血流が気になる方
- 温活を取り入れて妊娠しやすい体づくりをしたい方
- 温活方法を知り、無理なく体を温めたい方
最近急激に秋めいてきましたね。
朝晩の気温が下がり、すごく過ごしやすい気候が続いています。
油断すると体調を崩しそうです。
不妊治療を始めてから「冷えは妊娠に大敵」とよく目にします。
近年夏は暑すぎるため全然気にしていなかったのですが、ここからの時期は身体が冷えないようにケアしていく必要があります。

身体を温めることが女性の身体にとても良いことだと何となく知っているけど、実際何がどのように作用しているんだろう?
医学的に「温活だけで妊娠率が上がる」と証明されているわけではありませんが、
血流改善やリラックス効果があることは確かです。
今回温活による身体への作用と具体的な方法についてまとめました。
不妊治療になぜ温活が良いのか?妊娠との関係

なぜこんなに温活が注目されるのでしょうか。
- 体温と代謝の関係
体温が下がると基礎代謝も下がって、元気が出づらくなります。反対に、冷えを改善すると朝の目覚めや体の軽さが変わってきます。 - 血流の改善
不妊治療では卵子や子宮内膜の状態が重要です。血の巡りがよくなると、体全体のコンディションが整って「妊娠しやすい土台作り」ができるとされています。 - リラックス効果
不妊治療のストレスは相当なものです。お風呂でじんわり温まるだけでもホッとするし、その後の眠りも深くなる効果もあります。
体を温めると血管が広がって血流が良くなり、
子宮内膜や卵巣に十分な栄養と酸素が届けられます。
これによって子宮内膜は厚くふかふかに育ち、卵巣の働きもサポートされるようです。
さらに、冷えによって乱れやすい自律神経やホルモンバランスも、身体を温めることで副交感神経が優位になり、ホルモンがスムーズに分泌されやすくなります。
これは不妊治療で行う排卵誘発やホルモン療法の効果を高める土台にもつながります。
加えて、体温が上がることで基礎代謝や免疫力が高まり、細胞の新陳代謝が活発に働くようになります。その結果、受精卵が着床しやすい環境が整い、妊娠の維持にもプラスの影響が期待できるようです。
つまり温活は、「血流」「ホルモン」「代謝」「免疫」といった妊娠に関わる重要な仕組みを底上げすることで、不妊治療を後押しする役割を果たしていると言えます。
また温活は妊娠のためだけでなく 女性の体質全体を整える基盤 になると言えます。
- 月経痛やPMSの緩和
- 冷え性や肩こりの改善
- 睡眠の質の向上
- 将来の更年期症状の軽減
妊娠・出産だけでなく一生にわたって体調を整える効果も期待できます。
でも温活って具体的に何をしたらいいのでしょうか??
不妊治療中に取り入れたい温活の具体的な方法

入浴・運動・よもぎ蒸しなど生活習慣でできる温活
- 入浴習慣:シャワーだけでなく湯船に浸かって体の芯から温める
- 軽い運動:ウォーキングなど無理のない運動で血流と代謝を高める
- 温めケア:よもぎ蒸しや温熱アイテムでリラックスしながら体を温める
- 服装やアイテム:腹巻きやレッグウォーマーなどでお腹や足元を冷やさない
僕たち夫婦が一番取り入れやすいと感じているのは「入浴」です。
夏の間はシャワーのみになりがちですよね。
しかしこれからだんだんと寒くなる季節。寒くなり始めたら気分的にも湯舟に浸かりたいですし、取り入れやすい習慣だと思います。
38℃~40℃のぬるめのお湯に15分~20分浸かることが推奨されています。
また「動いて温める」という意識を持つことも、冷え対策には効果的です。
妻は夏でも通勤を利用し毎日30分のウォーキングを続けるようにしています。
汗をかく習慣がつき、それまで夏でも汗をかきにくかった体質が明らかに変わりました。
代謝が上がったことで、体の内側からぽかぽかする実感が得られています。
サウナは妊活にどうなのか
僕たち夫婦はサウナがとても好きです。
身体温めるにもサウナいいよね!
と考え、2人でプライベートサウナデートをよくしていました。
しかし調べてみると、どうやら温活としては向いていないようです。
- 女性の場合
体温の急上昇は卵子や子宮環境に負担になる可能性があるため、
採卵周期や移植周期、妊娠判定待ちの時期は控えた方が安心。 - 男性の場合
精巣は熱に弱いため、サウナや長風呂の習慣は精子の数や運動率に悪影響を与えることが分かっています。妊活中の男性は、頻度を減らす・控えるのが無難。
具体的には、80〜90℃のサウナに15分以上、週2〜3回の利用を続けると精子濃度・運動率の低下が確認された報告があります。
サウナも短時間であれば問題ないとのことですが、特に男性は悪影響が大きい可能性があります。
「身体を温めれば温めるほどいい」というわけではないようです。
大切なのは「適度に」「心地よく」体を温め、リラックスできる範囲で取り入れることです。
サウナの代わりにできる温活
- よもぎ蒸し:骨盤まわりを温める民間療法。エビデンスは少ないが人気がある
- 足湯・半身浴:毎日続けやすく、寝る前のリラックスにも◎
- 腹巻・カイロ:下腹部や腰をじんわり温めると安心感がある。
- 軽い運動(ヨガ・ウォーキング):基礎代謝を上げて「冷えにくい体」をつくる。
サウナは急激な温度変化があるため、温活には向いていませんが、よもぎ蒸しや半身浴であればじんわりと身体の芯まで温められます。
また運動や衣服で身体を温めることも効果的です。
食べ物・飲み物・漢方で体を内側から温める
- 体を温める食材:生姜を料理や味噌汁に加えると、手軽に体を温められる
- 飲み物の工夫:氷入りや冷たいドリンクを避け、常温や温かい飲み物を選ぶ
- 漢方のサポート:体質に合わせて処方される漢方薬を取り入れると、冷えの改善に役立つ
特に生姜は食材として日々の食事に取り入れやすいです。
僕はすり下ろしてジップロックに薄くした状態で冷凍保存しています。
毎日の味噌汁に少し加えたり、炒め物に入れたりと、飲み終えたあとに体がポカポカしてくることでしょう。
我が家ではご飯周りの家事はは僕の仕事です。
温かい汁物や蒸し物など、身体が冷えないような一品を心がけています。
また、漢方やサプリメントも有効です。
「当帰芍薬散」「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」など市販で購入できる漢方や、「生姜サプリ」「シナモンサプリ」などのサプリメントも有効とされています。
漢方は即効性こそありませんが、数か月続けるうちに手足の冷えが軽くなったように感じられるでしょう。
食べ物・飲み物・漢方を組み合わせることで、無理なく続けられる温活習慣を作ることができます。ただし漢方やサプリを使用開始する場合は、必ず医師に相談するようにしましょう。
生理周期に合わせた温活のやり方(生理中〜黄体期)

温活は継続していくことが重要ですが、その中でも効果的なタイミングがあります。
- 生理中:腰や下腹部を軽く温める程度に
- 卵胞期(生理後~排卵まで):ウォーキングや入浴など積極的に体を温める
- 排卵期:無理に温めず、リラックスを優先
- 黄体期(排卵後~次の生理まで):心地よさを優先し、軽く湯船に浸かる程度
生理中は、お腹が重く感じたり下腹部に痛みが出やすい時期です。
この時期の温活は、カイロで腰や下腹部を軽く温める程度にとどめるのが安心。
温めすぎると体がだるくなることもあるので、無理のない範囲で行います。
卵胞期は、卵子が育つ大切な時期です。
血流を良くして卵巣に栄養や酸素を届けることが目的なので、
ウォーキングなどの軽い運動や、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴を積極的に取り入れるとよいでしょう。
排卵期は、基礎体温が自然に上がるタイミングです。この時期は特に無理に体を温める必要はなく、深呼吸や軽いストレッチなどでリラックスすることを重視しましょう。
黄体期は、「着床しているかも」という期待や不安が交錯する時期です。
そして温めすぎは特にNGな時期。湯船につかる程度に留め、心地よさやリラックス感を優先するとよいでしょう。
こうして生理周期ごとに温活の強弱を調整すると、
無理なく続けられ、体にも心にも負担がかかりにくくなります。
まとめ:医師と相談しながら取り入れよう
温活は不妊治療のサポートとして役立ちますが、無理にやりすぎるとストレスになります。温活しなければ妊娠しないというものではありません。取り入れられる範囲で取り入れてみましょう。
- 体を温めることは血流・ホルモン・代謝を整え、妊娠しやすい体づくりのサポートになる
- 入浴・軽い運動・温かい食事や漢方など、無理なく続けられる方法を取り入れるのが効果的
- サウナや過度な温めは避け、生理周期や体調に合わせて心地よく温活することが大切
不妊治療はどうしてもコントロールできないことが多いですが、温活は自分でできるケアのひとつです。ストレスにならず、「これなら続けられる」という範囲で取り入れるようにしましょう。
体も心も温めながら、前向きに過ごしていきましょう。
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