不妊治療中、いつもは気にならないことでもイライラしてしまう日もありますよね。
僕の妻も日によって気分の上下があり、またそれによって苦しんでいる様子を隣で見てきました。
突然攻撃的になったり、次の日すごく後悔していたりして見える日が何度もありました。
攻撃されると僕も辛いですが、誰より本人がホルモンに振り回されて辛いと思います。
イライラは「心が弱いから」でも「気持ちが不安定だから」でもありません。
治療の影響、ホルモン、ストレス、精神的負荷が重なる時期です。
今回は、
- イライラが起こる理由
- 市販薬(プレフェミン、命の母)の違いと注意点
- イライラを防ぐ栄養素
- それ以外で有効だった対策
を調べてまとめてみました。
不妊治療中にイライラが起こる理由

1) ホルモン補充(黄体ホルモン)の影響
移植周期では、プロゲステロン(黄体ホルモン)補充があります。
このホルモンは妊娠を維持するために必要ですが、副反応として
- 情緒不安定
- イライラ
- 気分の落ち込み
- むくみ・眠気・だるさ
が出ることがあります。
これは、脳の神経伝達物質(セロトニン等)に影響するためと言われています。
妻も、黄体補充期は理由なくイライラし、本人が一番苦しそうです。
2) プロラクチンとの関係(ホルモンバランスの複雑さ)
黄体補充期は、ホルモンが非常に繊細に設計されています。
特にプロラクチンが高いと排卵などに影響することがあると言われています。
不妊治療中は、薬で「今・必要なホルモン」「不要な刺激」を綿密にコントロールしているため、外部からホルモン系に作用するものを入れる際は注意が必要です。
プロラクチンとは?
プロラクチンは、脳の下垂体から分泌されるホルモンで、主な働きは「乳腺の発達」や「母乳をつくる準備」を助けることです。
しかし、妊娠していない時期にプロラクチンが高すぎると、次のような影響が出ることがあります。
- 排卵が抑えられる
- 月経周期が乱れる
- 黄体機能が低下する
- 妊娠しづらくなる
つまり、妊娠・授乳には必要だけれど、排卵期や着床期には高すぎると逆効果になるホルモンです。
ストレスや睡眠不足でも一時的に上昇することがあり、「精神的負荷 → プロラクチン上昇 → 排卵抑制 → ストレス」という悪循環が起きる場合もあります。
不妊治療では、場合によってはプロラクチン値を血液検査で確認し、バランスを整える治療が行われることもあります。
3) 心理的ストレスと負荷
- 結果への不安
- 判定待ちの時間
- 治療計画・費用
- 周囲との比較
- 期待と現実のギャップ
精神的負担は想像以上です。
気づかないうちにストレスを抱えている可能性もあります。
自分の気持ちをノートに書いてみることも有効です。
市販薬・サプリでの対策

市販薬やサプリメントで対策することも可能です。
ただし使用前には医師へ相談するようにしてください。
プレフェミン(チェストベリー)
地中海沿岸の植物で、古くから「女性のハーブ」と呼ばれ、ホルモンバランスを整える作用があるとされています。
▼成分
チェストツリー(チェストベリー)というハーブ。
▼ 期待される作用
- PMS症状の緩和
- ホルモン調整作用
→ 特にプロラクチン抑制と言われる
▼ 注意点
プロラクチンに作用する=脳のホルモン系に影響する可能性がある。
- 排卵周期
- 黄体ホルモン補充周期
- 移植後〜判定まで
これらの時期は、外的に薬でホルモン値をコントロールしています。
不妊治療に悪影響を及ぼすという確証データはありませんが、クリニックの考え方によっては、「データがないからこそリスクは避ける」という意味で使用を止められる場合もあるようです。
使用前は必ず医師に一声かけるようにしましょう。
実際妻はプレフェミンを服用し、心穏やかな日が増えたと感じています。
係属することで効果が出るものです。
葉酸やコエンザイム、ビタミンDなど、飲むサプリが多いですが心の平穏のために頑張って飲んでいます。
命の母(ホワイト/A)
テレビCMなどで聞いたことのある「命の母」。
女性特有の体調不良をサポートする薬剤です。
▼ 成分
- 生薬(芍薬・当帰など)
- ビタミン/漢方系
▼ 作用の方向性
- 自律神経調整
- 血流改善
- PMS・更年期の体調バランス改善
直接的にホルモン分泌を刺激するものではないと言われます。
▼ 注意点
- 妊娠可能性時期は薬・生薬は慎重
- 血流改善作用(着床期はケースによって注意)
- 成分が複合的&量が多い
プレフェミンより干渉の可能性は低いですが、医師への相談が安心です。
こちらも必ず医師へ確認してから使用するようにしてください。
■ その他の選択肢
▼ 処方漢方
- 加味逍遙散(情緒不安定)
- 抑肝散(イライラ・神経過敏)
- 桂枝茯苓丸(血流改善)
不妊治療クリニックで処方されることもあるそうです。
プレフェミンや命の母が医師に止められた場合、漢方の名前を出し見てるのもいいと思います。
薬・サプリ以外での対処法

「薬での影響が怖い」、「医師に使用を止められた」などがあれば、心穏やかな生活を送るためには、違う対処法が必要です。
普段の食事の内容を変更することで対処してみるのはいかがでしょうか。
イライラしにくくする主な栄養素
ビタミンB群(特にB6・B12・葉酸)
- 働き:神経伝達物質(セロトニン、ドーパミンなど)の合成を助け、ストレスへの抵抗力を高める。
- 不足すると:気分のムラ、集中力低下、イライラが出やすくなる。
- 多く含む食品:
- B6:まぐろ、かつお、バナナ、鶏むね肉
- B12:レバー、貝類(あさり・しじみ)、卵
- 葉酸:ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、納豆
マグネシウム
- 働き:「抗ストレスミネラル」とも呼ばれ、神経の興奮を抑える。
- 不足すると:筋肉のこわばり、不安感、イライラが出やすい。
- 多く含む食品:ナッツ類(アーモンド、くるみ)、海藻、豆類、玄米、豆腐、バナナ
トリプトファン(セロトニンの材料)
- 働き:脳内で「幸福ホルモン」セロトニンに変化し、気分を安定させる。
- 多く含む食品:大豆製品、乳製品(ヨーグルト、チーズ)、卵、バナナ、鶏むね肉
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
- 働き:脳の神経細胞を柔軟に保ち、炎症を抑える。うつや不安の軽減にも関与。
- 多く含む食品:青魚(さば、いわし、さんま)、亜麻仁油、えごま油、くるみ
鉄・亜鉛
- 働き:脳内の神経伝達やホルモンバランスに関与。
- 不足すると:疲れやすい、集中力低下、イライラしやすい。
- 多く含む食品:
- 鉄:レバー、赤身肉、ひじき、ほうれん草
- 亜鉛:牡蠣、牛肉、ナッツ、豆類
🍽️ 食事の工夫ポイント
- 朝食を抜かない:血糖値が安定し、脳のエネルギー不足によるイライラを防げます。
- 糖質のとりすぎに注意:急な血糖値変動が情緒不安定につながります。
- カフェイン・アルコールを控えめに:神経を刺激しすぎるとイライラが強まることも。
- よく噛んでゆっくり食べる:副交感神経が優位になり、心が落ち着きやすい。
不妊治療中の食事についてはこちら
個人的に効果があると感じるもの
また摂取以外でも夫目線で、妻のイライラ対策に役に立っているような気がするものも挙げてみます。
- 夫婦の団らん時間
- 飲む黒酢(腸内環境が整い、セロトニンアップ)
- 好きなドラマやYouTubeを見る時間
- 毎日の入浴(湯舟に浸かる)
- 夫の妻に寄り添う気持ち!!!
夫の皆さんはイライラしている奥さんへ、とにかく寄り添えるような大きな器を作りましょう。
攻撃されるのは信頼されている証拠です。
また不妊治療は女性側の負担がかなり大きいです。
愛し続けることを誓いましょう。
最後に:イライラしても大丈夫です
- 不妊治療中のイライラはホルモン変動による自然な反応
- サプリや薬の使用は必ず医師に相談を
- 栄養・睡眠・リラックスで心の波をやわらげる工夫を
- 夫婦で支え合うことが最大のメンタルケア
- 攻撃の裏には「不安」と「頑張り」がある
不妊治療は、体だけでなく心も戦っている時間です。
イライラする日があって当然です。
「今日ダメだったら、休んでいい」
「頑張ってるだけですごい」
そんな気持ちで自分を労われたら、今日も人生大成功です。
治療は夫婦での長いマラソン。
お互いを労わりながら、無理せず進めますように。
<参考リンク>
『プレフェミン』の飲み合わせNGは?効果・副作用、妊婦の服用も解説 – EPARKくすりの窓口コラム|ヘルスケア情報
【公式】更年期・生理(PMS)の症状に|命の母シリーズ|小林製薬




コメント