この記事でわかること
- 約10か月の治療で総額は約50万
- 胚移植1周期の金額
- 保険適用と自費診療の違い
不妊治療を始める前の大きな不安要素として「いくらかかるか分からない」ことがありました。
ネットで調べると、数十万円で済んだ人がいたり、数百万円かかった人がいたりしました。
当時は情報の幅が広すぎて、参考にするのが難しかったのを覚えています。
今思えば、治療期間・年齢・ステップによって様々だったからだとわかります。

不妊治療は人によって様々だから、あらゆるパターンで知りたい人がいる!
僕たちの情報で安心できる人もいるかもしれない!
そこでこの記事では、体外授精から治療を始めた20代後半夫婦が、初診からクリニック卒業までに実際にかかった金額を、1円単位で公開することにしました。
参考になる方がいらっしゃればうれしいです。
●基本情報
- 妻28(27)歳 夫29(28)歳
- 2025年02月初診
- 2025年12月卒業
- 体外授精からスタート
今回不妊治療クリニック卒業の区切りで金額をまとめてみました。
しかしクリニック卒業といえど、精神状態としては不妊治療中とまるで変わりません。
お腹の子の心拍が突然止まってしまわないか、急に成長が止まってしまわないか不安な日々を送っています。
「すぐに不妊治療クリニックに帰還するかも」という覚悟でいますので、引き続き温かい目で見ていいただけますと幸いです。
不妊治療にかかった総額はいくらだった?

不妊治療にかかった総額は約50万円でした。
内訳は以下の通りです。
- 保険診療:403,395円
- 自費診療:96,809円
- 総額500,204円
「最初に想定していたほどかからなかったな」というのが一番の感想です。
50万円を超えましたが、もし保険適用がなく自費診療で進めていたら、採卵までで50万円かかると最初に先生から説明されていました。
自費だったらこんなに何回も移植することさえできなかったかも。。。
国の制度が整ってくれた後で本当に助かりました。
回数別|不妊治療の金額内訳

僕たちはタイミング法や人工授精をせず、最初から体外授精での治療を選択しました。
そのため、初診~1回目流産までの金額が突出しやすいです。
この前提を踏まえて、回数別の金額を見ていただけるとうれしいです。
1回目:初診〜流産判定まで
- 保険診療:295,100円
- 自費診療:37,330円
初診、各種検査、採卵、胚移植まで盛りだくさんな周期です。
最初の1回目ということもあり、
- 検査項目が多い
- 採卵関連の費用が重なる
結果として、全体の中で最も高額でした。
1回目の移植周期を振り返ってみると、ここで卵子がたくさん採れたのが本当に幸運でした。
採卵から胚培養は、高額療養費制度が適用されるほどに高額で、適用された後でもなかなかの金額です。
できた受精卵のうち、6個が胚まで進んでくれたことは、金銭的にも、時間的にも、妻の身体負担的にも本当に助かった。
SNSや体験談を見ると、採卵を繰り返している方もたくさん見ます。
毎日痛い注射を繰り返して、それでも「胚凍結0個」という体験談を見るのは本当に胸が痛くなります。
振り返ると僕たちは恵まれていてありがたかったんだなと感じました。
2回目:生理起こし〜流産まで
- 保険診療:80,516円
- 自費診療:27,091円
採卵と胚培養がない分、金額は大きく下がりました。
しかし、すべての体験に1回目ほどの新鮮さがなく、流産の怖さも知った後の治療となったため、怖い毎日を過ごすことになりました。
金額以上に、精神的な負担を強く感じた周期でした。
3回目:生理起こし〜月経まで
- 保険診療:43,920円
- 自費診療:なし
この周期で自費診療が「なし」なのは、着床しなかったからです。
着床し、妊娠判定が出ると薬や検診が自費となります。
2回流産したものの、「妻は妊娠できる身体で、問題は受精卵の遺伝子異常だけだ」と思っていた矢先の出来事でした。
真っ白な妊娠検査薬を見て呆然としたのを覚えています。
何もなくても時間もお金もかかる不妊治療の難しさを体験しました。
4回目:生理起こし〜クリニック卒業まで
- 保険診療:80,668円
- 自費診療:32,388円
最後の周期は、3回目に着床しなかったこともあり、オプションのアシステッドハッチングを保険適用で処置してもらうことができました。
13万円の3割負担=39,000円で処置してもらっています。
その甲斐あってか、何とか着床してくれて、今日まで妊娠が継続しています。
オプションも保険適用でつけられて大変ありがたかったです。
自費診療はどんなときに発生した?

前述の通り、主に着床後の検査や薬が自費診療となっています。
妊娠判定後は不妊症でない状態になるので、自費診療になります。
不妊治療において、保険適用の処置と自費診療の処置は、同時に受けることができません。
保険治療中に、自費診療の検査などを途中で挟むことはできず、自費診療を行う場合は、保険適用内で育った凍結胚を廃棄するなどして、新たに治療を始める必要があります。
2回流産した段階で、不育症の可能性や着床窓のズレなどの検査をしたかったけれど、自費診療になるのであきらめました。
まだある4つの凍結胚を廃棄することは、時間的にも金額的にも、僕たちにはリスクが高すぎました。
金額以上に辛いメンタル

不妊治療でいちばん辛いのは、治療がうまく進まない時です。
ありがたいことに不妊治療が保険適用になって、そこまでお金がかかっていないこともありますが、お金を払って解決できるなら何とかしたいと思うメンタル危機が何度もありました。
- 胚移植後妊娠判定までの時間
- 移植後に出血してしまった時
- 出血してから継続しているかどうか検診を待つ1週間
こうしたタイミングは、お金は大した問題ではないと思うことがありました。
むしろこうしたバッドイベントでは、もしお金で解決できるならいくらでも払いたいと思うタイミングでした。
しかしながら、「お金を払ったら流産をしなくなり、すべてがうまくいく」ことはありません。
自費診療でも保険診療でも、為す術がない時があります。
でもうまくいかなかったときに、お金事情までメンタルにのしかかってくることを想像したら、今よりもっとひどい状況だったであろうことは容易に想像できます。
かかる金額が大きければ大きいほど、治療継続のメンタルを削ってくることは確かです。
体外授精のメリット

結果的に、最初から体外授精して良かったと感じています。
- メリット:時間がかからないこと
- デメリット:これ以上のステップアップ先がなく、回数も限られていること
せっかちな僕たちの性格的にはあっていました。
というかそもそも、僕の精子量が絶望的なので、体外授精でしかここまで来ることはできなかったというのもあります。
人工授精でも行けたのかな?打診もしていないのでわかりませんが。。。
巷でよく聞く、「不妊治療辞めたらあっさりできた」みたいな可能性もないし、どうしても体外授精で進んでいくしかない。
とはいえ、もし僕の精子が正常でも、元々妻は体外授精から始めたいという意思を初めから持っていました。
妻の判断の早さに助けられた場面が多いです。
これから不妊治療を始める方へ
不妊治療が保険適用となった今、治療継続は金額よりも精神の闘いの側面が大きいです。
不妊治療は症状も金額も、本当に人それぞれです。
全員が体外授精から始めればいいわけではありません。
タイミング法だけでうまくいく場合も多々あります。
ただ僕たちの場合は、最初から体外授精で臨んだ結果、金額を抑えることができました。
そんな体外授精から始めた夫婦がいることも頭の片隅に入れていただければ幸いです。
事前に現実的な金額感を知って頂いて、心の準備をしてもらえたらと思います。
この記事が、少しでも不安を減らす材料になれば嬉しいです。
採卵までの詳細な内訳記事はこちらから!
<参考リンク>
不妊治療にも関係する「混合診療」や「先進医療」とは? | Varinos
不妊治療・生殖補助医療(ART)の保険適用について | にしたんARTクリニック
不妊治療の3ステップ|ステップアップの目安や費用も解説 | 松本レディースIVFクリニック-池袋のJISART認定 体外受精/不妊治療




コメント